ウォールフラワー
「そんなので押さえつけられるほど麗奈の気持ちは小さいの?」

え?

「好きって気持ちは相手が運命の人なら誰にだって芽生えるんだよ!私は瞬がたとえバーコードのハゲでもくまさんみたいな顔してても好きになれる自信があるよ」

莉奈子…

「先生が麗奈の運命の人だったらどうするの!?せっかくめぐり合ったのにそんなことで離れちゃったらだめだよ…」

そう言って莉奈子まで泣き始めた。

莉奈子が泣くなんてめったにないから驚いてオロオロする私。

「莉奈子ぉぉ~泣かないで~!」

「うっ…ヒック…麗奈の馬鹿ぁぁ…好きなら……ちゃんと気持ち伝えなさいよっ!!」

「りっりっりっ…莉奈子ぉぉぉ~~!!」


2人で抱き合って泣き叫ぶ。

あーぁ…莉奈子の綺麗な顔がみるも無残なことになってる…。

私のために顔をぐしゃぐしゃにして泣く莉奈子。

私は…なんて良い友達を持ったんだろう。

きっと莉奈子がいなかったら私はこの想いにふたをしてたよ。


「莉奈子ぉ…ありがと」

「…何言ってんのよ馬鹿麗奈!」

莉奈子が私のおでこにかるくデコピンをした。

「い゙っ…」

いや…かるくどころじゃないよ。


「私…先生に想い伝えるよ!!」

まだひりひりするおでこをさすりながら言うと莉奈子はにっこりと微笑んだ。

「そうこなくっちゃ」

隼人と私をくっつけようとしていた莉奈子は今はもう私の恋を応援してくれている。

なんか…照れる……。

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