★夢の中の男★
第13章 香の決断
香は暫く悩んでいたが、どんなに悩んでも結果は同じだから…
「証拠がある限りルイの彼女になるしかないよね…、でも…ルイを好きになる自信がない…」
香はとんでもない事を考えていた…
「あっ!そうだ証拠が無くなればいいんだよ(笑)」
沈んでいた気持ちが一気に上がった香は、学園に行くのが楽しみになっていた…
「う~ん…あの副会長が厄介だなぁ…さぁ~て寝ようっと」
香は明日に備えて寝た。そして朝になり母が香を起こしにきた…
コンコン母がドアを叩いたが返事がなく「ガチャ」とドアを開けたら、香は起きていて何やら書き物をしていた…
「香?」
「あれ?どうしたのお母さん?」
「ねぇ~最近ママからお母さんって呼んでるけど何で?」
「気持ちを切り替えてるんだけど…ダメ?」
「ダメじゃないけど…ママの方が好きなんだよね~優しい言い方に聞こえるし…」
「もう~わかったよママ」
「だから香ちゃん好きよ」
「で、ママ用事は何?」
「起こしにきただけ」
香は気合入れてたから母の態度で一気に気が抜けてしまった…
「もう、はぁ~」
溜息をついた香に母は言った…
「やっといつもの香の顔に戻ったわね」
「どう言う事?」
「さっきの顔は怖かったわよ~何かを企んでる顔だった」
「そう?」
「うん」
香の心の声 【そんなに顔に出てたのかなぁ…危ないバレる所だった(汗)】
「ママありがとうね」
「いいのよ」
母は香の部屋を出て階段を降りて行った…
母の心の声 【香はすぐ顔に出るんだから…企んでるって誰が見ても分かるよアレじゃ…でも、成功するといいわね】
その頃、香は考えていた…
「仕方ないから暫くは彼女として演技しよう」
香は決心して学園に向かった…