大っ嫌い!でも大好き


「七海どうした?」



いつものようにすっとぼけた口調の悠斗に腹が立った

散々悩んでやっと言ったのに…



「真面目にきいてるの!
ちゃんと答えて!!」




怒鳴るように言った私に悠斗の顔から笑顔が消えた…



そのままの顔で真っ直ぐ私を見つめる



怒らせたかも知れない悠斗のその顔から目を反らせなかった…
このまま悠斗が本気でキレたとしても聞きたかった…

どうしても悠斗の本心が…





黙って悠斗は私の前に立ち私の頬を両手で包み込んだ

目を細めて…





「…ばーか!」




…そのまま唇を重ねた…


真面目に聞いたのに本気で答えてくれない悠斗に腹が立つのと
どうしたらいいのかわからない気持ちに押し潰されて気が付いたら涙が溢れていた






「…七海…何で泣く?」

優しい口調で人差し指で涙を拭う悠斗の手…





… 私を抱きしめる悠斗の温もり…






優しく頭を撫でながら悠斗が口を開いた…





「七海は俺の事好き?」




………
………


いつもなら大っ嫌いって言えるのに
何で…言えないの…



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