【短編】また…いつの日か



   【奈津Side】


「おまたせいたしました。8時30分発、イギリス・ロンドン行きの搭乗を開始いたします。乗車されるお客様は搭乗口までお越しください」



あたしはゆっくり椅子から立ち上がり、列に並んだ。




「ご利用、ありがとうございます。」


そう言って航空券の半券をわたされた。




そして、ゆっくりと通路を歩いて行く。






やっぱりダメだ…泣けてきた




席に座ったあたしは、鞄からハンカチを取り出した。








駿…

あなたはあの手紙を聞いて、どう思った?


もう昔の事だって、割り切れてる?

それとも涙を流してくれるのかな…?







!!


ポケットの中で携帯が震えた。


08/03/16 8:53
斉藤駿介
無題
――――――――

ずっと待ってっから


   ―END―





これじゃ、意味ないよ…




ついに涙が溢れ出した。






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