恋はミラクル 『雪だるまと花屋のおじさんの小さな恋』
俺はあまりに口づけが激しかったのでびっくりした。

そのあと濃厚な口づけに変わった。

そして舌を俺の口の中へ・・・

えっ、また 嘘?

俺の瞳孔は最大限開いた。

いろんな角度から唇を重ねていたのが今度は突然、舌同士が絡み合った。

また、人生で初めての体験だった。

とても気持ちが良かった。

彼女の口づけの上手さにおじさんの心は彼女の中に溶けていった。

今までいろんなキスをしてきたが、女性から攻められ俺の方が参った!と想ったのは初めてだった。

勿論、今日まで妻との口づけもこんなに激しいのは無い。

いまどきの若い子はみんなこうなのか?

雪だるまだけ、こうなのか?

この後、おじさんも負けずと激しく口づけをやり返した。

口づけだけでどれ位の時間を費やしただろうか?

激しく、もっと、もっと激しく・・・

そして、まだ一緒にいたかった。

だが、お互い帰らねばならない場所へと帰った。



昨年の口づけが爽やかに思えた。

その頃、俺は口づけだけでとても満足した。

この日を境に逢う度、口づけした。
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