恋はミラクル 『雪だるまと花屋のおじさんの小さな恋』
第二章 水族館
今は梅雨時。
よくよく今考えると雪だるまは俺より遥かにかっちゃんの事が好きだったのです。
かっちゃんも結婚していて3人の子供がいて背が高く眼鏡をかけやせていたのでまるで土筆のようでした。
雪だるまが土筆の事が好きと言っていたので土筆と雪だるまと彼女の女先輩と水族館にグループデートする事にした。
彼女は俺の前でよく言った。
寂しそうな顔をしてボソッと呟く
『土筆さんに子供が居なかったらなぁ・・・』
この台詞を後からよく聞く俺はいつも土筆に子供が居なかったら俺を捨てて土筆と?
『それ、どういう意味?』と俺が尋ねるといつもと同じ彼女の定番の台詞
今も忘れない薄い唇を少し横に伸ばした柔らかい笑顔で
『内緒!』だった。
何回別れるまで聞いた?
この台詞がどんどん彼女の秘密が増え、俺は彼女の魅惑に引かれていく・・・
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