Amy
「加奈子!なにしてるの!?」

葉っぱの影から突然現れたのは、同じクラスの加奈子だった。

薄暗闇の中にメガネが光って、怖さをかもし出してる。

加奈子は自転車に乗ったまま横向きに倒れたようだった。

加奈子は、植え込みから自転車を引っ張り出してまたがり、

「知らないから!」

と言って、猛スピードで走り去って行った。

「待って!加奈子」

呼び止めたのに、加奈子の後ろ姿はみるみる小さくなって、住宅街の中に消えて行ってしまった。
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