Amy
マンションに戻ると、エントランスに、見慣れた人影が、白い息を漏らして立っていた。



「優希…」



優希は亜里沙にぎこちなく会釈した。


亜里沙は、ニコニコしながら



「先に部屋に戻って温かいお茶を用意してるから、後から上がって来てね」



と言うと、私の背中をポンと叩いて、エレベーターにすたすたと歩いて行ってしまった。
< 27 / 31 >

この作品をシェア

pagetop