時を越える愛歌

愛歌

僕はまだ、あなたを忘れられないでいます。



隆平「柚葉が居なくなってから、もう一ヶ月経つねんな…」





丸にそう言われてふと考える。

そうか、柚葉が僕の前から姿を消してもう一ヶ月も経つんか…



柚葉が居なくなってからの僕は生きる希望を無くしたように、ただ朝が来るのを待つだけの生活を送っていた。


柚葉はまた、僕の元に戻ってくる。

そんなことばかり考えながら、毎晩ベランダに出ては下のゴミ捨て場に目をやったりしている。





隆平「柚葉が消えたのはほんまに信じられへん、僕やって信じたくない」

章大「うん」

隆平「やけど柚葉はこんな章で、前みたいじゃない章で居ることを望んでると思う？」

章大「僕やって分かってるよ、そんなん柚葉が望んでないことぐらい。けどな、大切な人が居なくなっていつも通りで居れって言われて、そんなこと出来る？」





丸にやつ当たったって何も事が変わるなんて思ってない。

やけどいつも当たってもうて、場の雰囲気を壊してしまってた。