ロストチーム
サブリーダーは原付きで出掛けており、団地の下をサブリーダーらしきシルエットが通る度…


『…あれオカン?』


  ……ブゥー-ン……


《通り過ぎていくバイク》


『……あぁ…違う…』


『…これは?』


  ……ブゥー-ン……


《またもや、通り過ぎて行くバイク》


『……これも違う…』


そんなやり取りをしているうちに、時間だけが過ぎて行く…


時間はすでに22時を回っていた


その時…


ジリリリリ-ン


電話のベルが鳴った


二人同時に出た言葉は


『あっ!オカンやっ!』


ジリリリリ-ン


「オカーン!」と叫びながら、2号が電話に向かって猛ダッシュ


慌てて受話器を取る2号


「もしもし!もしもし!」


横で1号は2号のリアクションを見ている…


「もしもし!もしもし!………オカン?」


電話の相手は何も言わない様子…


「ちょっと電話貸して」


そう言って、見兼ねた1号が2号から受話器を取りあげ、話し出す
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