記憶を持つ者
「お前は、今まで実感がなかっただろうが、記憶を持つ者は……転生する際、神によって、ある感情を隠された。」

思い当たるのは…私は今まで、他の子のように誰かを好きになった覚えがないという事。


「だが、決して神を恨むな。恨んだところで、どうなるわけでもない。」


別に今は興味が無くても、そのうち誰かを好きになるんだろうと思っていた。


なのに―――


「誰かを愛する。それが、隠された…ユイの中に存在しない感情だ。」


初めから、人を好きになる―――愛する感情なんか


持っていなかったんだ。
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