記憶を持つ者
突然の言葉に、声が出ない。

預かる…?

危険な存在……?


「ふざけないで。」


相手が魔王だということすら忘れて、低い声で告げた。


「返して。あの子達は私のものよ。」



宣戦布告。


―――になるなんて、思いもよらなかった。



「…ならば、奪ってみせろ。
…この私から。」

< 47 / 97 >

この作品をシェア

pagetop