記憶を持つ者
行く道を決め、無駄に小さくしすぎて苦しくなった呼吸を整える。
そして、目を閉じ、思い浮かべた。
闇を…足下を照らす光―――
行くべき場所へ導く光を。
それは、式神の作り方だ。
何か――紙や武器など――を媒体にしたものの方が強いが、簡単にその場限りのコを作るには、思い浮かべるだけで良かった。複雑な形には出来ないけれど。
自然と両手の掌を合わせ、目と同時に開くと、丁度手に乗る大きさの光る球体が現れた。
やや黄色がかったその式を撫でると、手の上から空へ放つ。
「行こうか。…あの子達の所へ。」
城の冒険は、いつの間にか、さらわれた2匹を捜すものへとすり変わっていた。
そして、目を閉じ、思い浮かべた。
闇を…足下を照らす光―――
行くべき場所へ導く光を。
それは、式神の作り方だ。
何か――紙や武器など――を媒体にしたものの方が強いが、簡単にその場限りのコを作るには、思い浮かべるだけで良かった。複雑な形には出来ないけれど。
自然と両手の掌を合わせ、目と同時に開くと、丁度手に乗る大きさの光る球体が現れた。
やや黄色がかったその式を撫でると、手の上から空へ放つ。
「行こうか。…あの子達の所へ。」
城の冒険は、いつの間にか、さらわれた2匹を捜すものへとすり変わっていた。