記憶を持つ者


「―――…『ヤイバ』」


自然と口から零れた名前。

それが呪となり、刀の輪郭が歪む。

一つの光の塊になったかと思うと、すぐに光が弾け、その眩しさに目を閉じた。


「…永遠に」


目を開くと、


「貴女の為だけに在ると、誓います。」


人型の式神、ヤイバが目の前にひざまずいていた。
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