記憶を持つ者
「…まさか、今の段階で本当に作れるとは…」
廊下を歩く白牙は、そう呟いて足を止めた。ユイが作った式神は、本物の“縁を断ち切るモノ”だ。本性の刀は見た事があるが、式に…しかも難易度の高い人型の式にできるなど、彼は予想していなかった。
それ程に、ユイの力が強いと思っていなかったのだ。
そして、白牙は思い出したのだ。あのヤイバの姿は
「…仮面以外はソックリだった…背の高さも、声も、何もかも。」
ユイが作った式神、ヤイバ。
彼は、ワールドが創世される前の地界の王の姿をしていた。
それはつまり、前世のユイと愛し合っていた者であり、
命を終わらせた者。
その姿を現世に甦らせたという事だった。
廊下を歩く白牙は、そう呟いて足を止めた。ユイが作った式神は、本物の“縁を断ち切るモノ”だ。本性の刀は見た事があるが、式に…しかも難易度の高い人型の式にできるなど、彼は予想していなかった。
それ程に、ユイの力が強いと思っていなかったのだ。
そして、白牙は思い出したのだ。あのヤイバの姿は
「…仮面以外はソックリだった…背の高さも、声も、何もかも。」
ユイが作った式神、ヤイバ。
彼は、ワールドが創世される前の地界の王の姿をしていた。
それはつまり、前世のユイと愛し合っていた者であり、
命を終わらせた者。
その姿を現世に甦らせたという事だった。