ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
みんなを送り、車の中は、アタシとユッキーの2人だけ。
「ねぇ、ユッキー?」
「ん?どした?」
「アサミ…辞めると思う。」
「うん。」
「何も、言わないの?」
「もう、店長も分かってるよ。あの旅行から帰ってきてからすぐに、そう言ってた…」
「そう。」
「厳しいことを言うようだけど、あの子は使い物になんないってさ。
売上もやる気もない子に、見込みはないって。」
「だね…」
残酷だと思った。
店長のあの優しさは、やっぱりやる気を出させるためのものでしかなかったんだ…。
仕事よりも、恋を優先してしまったアサミは、もう店長の目には映らない。