ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
アタシに振らないでよ…
別にアタシは、ユッキーが潰れたところなんか、見たくないのに。
それでも、そんなことは言えない。
うちらの付き合いは、秘密だから……
「そうですね。」
ニコッと笑ってみせる。
「じゃあ、ドンペリだな!!」
「ありがとうございます。」
斎藤さんは、遊びを分かってくれているお客さん。
口は悪いけど、本当は優しい。
今回ドンペリを頼んでくれたのも、もちろんユッキーの誕生日を祝うためでもあっただろう。
それと…アタシの売上のコトを考えて、の行動だと思う。
残酷にも、斎藤さんは、ドンペリをユッキーに一気飲みさせた。
「ごちそうさまでした。失礼します。」
ちゃんとお礼を言って、少し涙目で、裏に入っていった。