ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
この日、初めて酔っ払ったユッキーを見たかもしれない。
元々黒い肌が、赤くなっている。
いつもよりも、ちょっとだけ明るい感じがする。
「美優ちゃーん!!飲みに行こうよっ!!」
「え?」
そう言ったのはユッキーで。
「おう、こないだの店、5時まで営業だからさ、ユッキーの誕生日会兼ねていくんだけど。
美優ちゃんも参加してよ。」
横から口を挟んだのは店長で。
店の中で、ユッキーにあからさまに“美優ちゃん”と呼ばれたのは久しぶりだったから、何だか変な感じがした。
「はい。」
アサミは、聞かないフリをして、送りを使い帰っていった。
ちょっとだけ、嫌な予感がした。