ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
そうか。
アサミは、アタシと店長の関係を疑ってるんだ。
面倒くせ。
「あのさぁ、いくらなんでも店長好きになったりしないし。」
「………」
「アタシ、好きな男できたからって変わる人間が一番嫌い。」
「アタシは変わってなんかない」
「そう?
みんなで旅行いってんのに2人で消えたり、みんなで飲んでんのに、周りに気使わせたり。
あんたこそ、友達のこと何だと思ってんの?
いい加減笑えるよ。」
「それは、好きだから仕方なくねぇ?」
「だから、そんなんで“友達だったら”とか言われたくないっつてんの。」
久しぶりに、アタシはハッキリとアサミに喝を入れた。
男ができると変わる奴。
好きな男ができると変わる奴。
アタシは本当に嫌いだ。