ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
ウワサが酷くなり、さらにアタシが居づらくなったら、アサミ本人にはっきりと言うつもりだ。
あんな奴だったか…
長い付き合いの中では、なかったから分からない。
予想通り、あれから異様な雰囲気は変わることなく流れ続けた。
そして、ついに…。
「あれ、俺この子イヤなんだけど〜!!」
席に付こうとした瞬間に、酔っ払った客に言われた言葉。
いやいや、アタシだって好きであんたに付くわけじゃないよ、と言ってやりたい。
「彼氏いる子はイヤなんだよね〜!!つまんないし。」
みんな笑っていた。
その卓では、アサミが場内されていたので、こいつが何か言ったのだとすぐに理解できた。
それを見ていた店長は、
「今日の帰りに話し合おう」
と苦笑いしながらアタシに言った。