ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
幸い、客にあーだこーだ言われることはなかった。
指名の数も減っていなかったし、安心しきっていたんだと思う。
そんなとき、アタシは店長に呼び出された。
「美優ちゃん、本当のこと言ってね?」
「何?」
「ユッキーと付き合ってるの?」
「はぁ…。だったら何?」
店長に言われたくなかった。
あんただって、愛ちゃんと付き合ってるじゃないか。
「もし付き合ってるなら、どっちかに辞めてもらわなきゃいけない。罰金だって…」
「付き合ってないよ!!」
「本当に?」
「本当に。」
「そうか…。
そうだよな、大体の子は、彼氏ができたりすると一時、売上下がるんだ。
でも美優ちゃんは、下がってないし。」
「もう良いかな?くだらないことに巻き込まないで。」
「あぁ、ごめん。」