工場裏の宇宙ネコ
博士はそれでもネルビー助手に音楽教授を呼ぶ様に言ってくれ、
暫くして博士に負けず劣らず派手な格好をしたスッター教授が研究室にやって来た。

「スッター教授、この楽器なんだがね」

「ん~、これは・・
 じっつ~に美しい六弦ですわねぇ~」

スッター教授はコバルトを手に取り、
まるでなめ回すかの様に様々な角度からコバルトを執拗に眺めた。

「ちょっと失礼して・・」

スッター教授はコバルトを弾こうとしてやめた。

「おやまぁ・・」

「どうかしたのかな?」

「これは弾けませんね~
 楽器なのに弾けないってどういう事なのかしら」
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