工場裏の宇宙ネコ
ネルビー助手は、宇宙船<希望の魚>号に乗るのは私とココロと、そしてネルビー助手の3人になるだろうと思う言った。
博士は地上に残って<希望の魚>と連絡を取るそうだ。
その連絡をとりあう機械はなんと博士が今から作るらしい。

博士は張り切って私達などもう視界に入らないかの様に、ガラク・・部品を大きな木槌で叩いていた。
発明ってもっと繊細に作るもんだと思ってたけど、力業なものもあるもんなんだ。

『声が聞こえないの』

「ここだとうるさ・・いえ、
 博士のジャマになるかもしれないから
 私の研究室に行きましょうか」

「そ、そうですね
 ジャマになりますからね」

博士の木槌の音で、もはやここでは話が出来る状態ではないのは確かだった。

ネルビー助手の研究室は、この建物の裏の渡り廊下から行ける隣の建物にあるらしい。
そこは学生達の部室もある為、廊下は人が多かったが建物は新しかった。
防音効果も高いらしく部屋の戸を閉めると外の騒がしさが消えた。
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