工場裏の宇宙ネコ
『きれいなの』

ココロは青く光る水の入った瓶を見て言った。
そう言えばこの瓶の中には、歯車市の全てに匹敵する程のエネルギーが入っているんだっけ。

「でしょう?
 この瓶は宇宙船に、後2~3個用意するつもりだよ
 そのままで灯りにもなるし、
 なるべく用意出来るものは用意しておきたいからね」

ネルビーはそう言って、ボクの腕に付けた羽にホースを繋いでヨシと頷いた。

「じゃぁココロちゃん
 今日もまたお友達のイメージでみて」

『わかったの』

ココロがYの字に手を伸ばすと、青白い蛍が出現した。
青白い光は、いつもの様に板に吸着されるはず…と思ったら、何故かみんなグレサトの方に飛んでいってしまった。

「わぁっ!なにこれ!?
 シッシッ!」

グレサトは虫を追い払う様な仕草で、青白い蛍を追い払おうとした。

「あれ!?何で?」

ネルビーは不思議そうに言った。
何故か青白い光は板には飛ばず、グレサトの服にくっついてしまい光っている。

「ん~、もしかして色かも…
 ちょっとグレサトは部屋の外に出ておいてもらえるかな?」

「これッ!とれないけど…」

「そのうち消えると思う…多分」

言われた通りに、グレサトは部屋の外に出て行った。
そうすると、やっと蛍は板に吸収されて行った。
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