工場裏の宇宙ネコ
「ねぇ、ココロ」

『なーに?』

「ココロの捜し物ってさ
 間違いなくあの星の何かなのは判ったけど
 工場裏にいても探せるものだった?」

ココロが探していた物は、きっと凄く大切なもののはずだ。

『うん、探せたよ
 だってわたし見つけたもの』

「え?!
 それって一体何だったの?」

『それはね
 わたしを愛してくれる人なの

 わたしの光…それは、あなただから』

「!!」

確かにボクはココロを愛している。
でも、ボクはその言葉の意味を全て理解出来なかった。

捜し物はあの星にあったはずなのに、なぜそれがボクになるのかと言う事。
「わたしの光」とは?比喩的表現?それとも本当に光るもの?


──魅了されし者


唐突に思い出した、あの烙印の様な言葉


まさか…!


もしかすると、真実はボクが信じたくない事なのかもしれない。
それでも、この謎は絶対に解かなくてはいけない気がする。

だって、ボクがココロを愛してるのは事実なのだから。

例えそれに理由があったとしても、事実には変わらないのだから。
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