工場裏の宇宙ネコ
「じゃぁ改めましてココロ?
 ココロに
 もう1つ聞いていいかな?」

『なぁに?』

宇宙ネコは首をかしげた。

「どうしてここに来てくれたんだい?
 町の人が町に来ないかって誘っても、
 あの約束を守って行かなかったのに」

『それは』

「それは?」

『あなたがわたしの事を好きで
 わたしもあなたの事がすきだったからなの』

「………ッ!」

(なぜそれを!
 それどころか、
 もう1つ衝撃的な言葉が聞こえた気が・・)

はたして私の心の叫びは届いたのだろうか。

私はしばし呆然とした。

暫くしてと我にかえると、
宇宙ネコは私の目の前で、満面の微笑みを浮かべていた。

『あなたの事
 宇宙ネコは大好きだよ』

「ボ・・ボクも・・
 ココロが大好きさ」

あたふたしながら私は答えた。

何かがおかしい、
いや、おかしくないんだけど。

宇宙ネコは《人の心をよく媒介する》

そうか、宇宙ネコにとってはわかる事がごく当たり前の事なんだ。
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