工場裏の宇宙ネコ
『そうなの!
 コレ!
 コロコロがいいの!』

宇宙ネコは私が空き缶で作った、
迷路のコロコロを手に持ってそう言った。

「えー・・
 それは名前として成立するのかどうか・・
 あ、そうだ!

 ロを1つ抜いて
 ココロ
 で、どうかな?」

『ココロ!
 宇宙ネコはココロなの!』

宇宙ネコはとても嬉しいらしく
両手を上に上げて、大きな声でそう言うと
耳をくりんと回した。

偶然にしてはいい名前だった思う、
だって宇宙ネコは人の《心》の痛みがわかるんだから。
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