工場裏の宇宙ネコ
「その石が歯車市に運ばれてたらしいんですが、
 どこに運ばれてたか聞いたことありませんか?」

「どこっていう話は聞いた事ないけどな

 大分前・・
 そうだ息子が出先から一度戻ってきた時だったから
 10年位にはなるかな?
 その頃に光る石の噂を息子から聞いたんだよ
 今度光る石を研究してる人に会いに行くってさ」

「その研究者が誰かわかりますか?」

「んぁ、あぁそれなら覚えてるさ
 歯車市にある大学の教授でな、
 あそこらでアサン・ナファイル博士と言えば知らない人はおるまい」

―― アサン・ナファイル博士 ――

知っているぞ・・・!

若い頃に蒸気機関を発明したという天才じゃないか。

この汽車も彼の偉業の1つって事か・・
これはかなり期待出来そうだ。

私は博士の事を教えてくれた紳士に、
今朝市場で買ったチョコレートをお礼にあげた。

実は、ココロの分もと思って多目に買ったんだけど、
ネコ族はチョコレートが食べれないらしく余らしていたのだけど。

ココロはリュックサックから煮干しを出して食べていた。
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