工場裏の宇宙ネコ
『ねじっぽくないの』

「あぁ、でもホッとしたよ」

旅館の入り口に入ると奥から声がした

「おや、お客さん?
 はいはい、今行きますよ~」

アライグマの老婆がヒョコヒョコとした歩き方で出てきた。

「お二人さんね
 あらまぁ変わった組み合わせなのね~」

老婆はココロを見て少し驚いていた。

『そうなの』

ココロは嬉しそうに返事して耳をくりんと回した
私は意味がわからず

「そうですか?」

「まぁ皆それぞれだものねぇ
 あなた、
 頼りなさそうに見えるからしっかりしないさいよ?」

「はぁ?」

この老婆は一体何を言ってるんだろう
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