工場裏の宇宙ネコ
通された部屋は不思議な作りだった。
床は四角いマットで敷き詰められていて、そのマットは草の繊維らしきもので編まれていた。
それはふんわりしていて落ち着くいい香りがした。

「よし、
 じゃぁ荷物はここに置いて散歩に行こうか」

ココロを見ると手を口にあてて何かとても嬉しそうにしていた。

「どしたの?」

『何でもないの
 いこぅ!』

私はここらの散歩道を老婆に聞いた。

「そうねぇ
 ここから駅前と逆方向に行って、
 後は川沿いに行くといいんじゃないかしら?」

私たちは言われた方向に行ってみる事にした。
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