工場裏の宇宙ネコ
その夜、私は夢を見た。

何も見えない空間にいて耳を澄ますとかすかな歌が聞こえる。

これは?ココロの歌?

でも聞いたことのない歌だな。

どこで歌ってるんだろう。

私は歌のする方へと向かう。

するといきなり目の前に砂嵐の様なものや、暗幕の様に黒いものが横切り視界が開けた。

「ここは・・どこだ?」

そこは見たことのない風景の場所だった。

狭い路地、木で出来た塀が並び、遠くから子供の遊ぶ声が聞こえる。
辺りは夕暮れ時を迎え、あたりの家には灯りがついていた。
ゆうげの仕度をする音がして、いい匂いが漂っている。
< 73 / 175 >

この作品をシェア

pagetop