工場裏の宇宙ネコ
「あ!」

聞き覚えのある歌声が聞こえ、路地のずっと先を人影が横切った。

私はその方向へ走った。

路地を抜けT字に出ると、遠くにさっきの人影が見える。
楽しそうに笑っている人影が二人、歌声も近くなった。

私はその二人に近づき

「ココロ!」

と、叫んだ。

歌が止まり、手をつなぐ影が振り返る。

それはココロともう1人、私の知らない顔だった。

ココロは首をかしげてキョトンとした顔で私を見つめていた。
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