工場裏の宇宙ネコ
13.赤い風船
バスが大学に到着すると、博士はなんと門の所で待っていた。
落ち着かないその感じからして私達を待ちに待っていた様子だけど、
そんなに「見せたい物」を見せたくてたまらないのかな?

「博士、おはようございます」

『おはようなの~』

「やぁやぁおはよう~!
 今日は実にすがすがしい天気だと思わないかね?思わないかね?」

二回繰り返す言い方といい、どうも何かたくらんでそうな気がするのは気のせいだろうか。

「あの、見せたい物って・・」

「そうなの!
 博士は見せたいものがあるのぉ!」

『真似しないの!』

即座にココロは反応した、私はこれはわざとだなと思った。
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