工場裏の宇宙ネコ
その光は周りにある板に吸収されて行った。

その瞬間───

少し船が揺れた

「船が・・揺れた・・!?」

私はそばにあった椅子の背もたれを掴んだ。

「ネルビーくん!」

「やっ・・やった!!」

博士とネルビー助手は喜んでいたが、私は意味がわからなかった。

「どうかしたんですか?
 今のはなんだったんですか?」

「ちょっとここに来てごらん」

窓際で博士が招いた。

「え!?あれ?」

窓の外に見える地面までの距離が少し遠くなった気がする。

「これって?」

「驚きたまえ
 この船は宙に浮いているんだよ
 ネルビーくんの論理が成功したんだ」

「はかせぇ~!」

ネルビー助手は涙で顔がくしゃくしゃになったまま博士に抱きついた。

私は見ていけないものを見た気がし、
ココロはキョトンとした顔で二人を見ていた。
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