工場裏の宇宙ネコ
「今回ココロの力を使ったとは言え
 我々はついにあの光る石を使わずにあの船を飛ばす事が出来た訳だね」

大学の研究室に戻り、いつもの椅子に座ると博士は言った。

「あ、そういえば
 光る石は何故使わなかったんですか?」

博士は、紅茶を入れて持ってきたネルビー助手を見てニヤリとした。

「君は人の考えた方法を盗んで成功したとしてうれしいかい?
 光る石はね、
 我々の考えた理論ではないんだよ」

「まさか、あの星の?」

「あの星はね
 この星とは全く違った文化があったようだよ
 駅にあった地図の光る玉もね
 あっちの星にあったものなんだよ」

「あ・・あの光る玉はそうだったんですか」

「えぇ、悔しいですよね」

紅茶をテーブルに起きながら、ネルビー助手は言った。
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