天使のいいなり
「じゃなきゃ今頃、2人で抜け出して…、夏目センパイ押し倒されてたかもしれないよ?」

「おっ、押し…!!」

「なーんて、冗談よ。切った野菜、向こうに持ってくね。」



最後の一切れを切ろうとしたトキ、つぐみが変なコト言うから、すべって左の人差し指を切ってしまった。

「痛い…。」

血が出ている人差し指を見つめる。

うわぁ、けっこうざっくりいっちゃったかも。
どうしよう…。



「なにやってんだよ。」

後ろから声をかけられた。
あ…、瑞己が私の人差し指を見ている。
きっと、バカにするんだろうなぁ。


「ちょっと切っちゃった。」

「ドジ。」


やっぱりね。
次はなに言ってくるんだろう。







< 105 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop