天使のいいなり
数人いた男の子のうちの1人が話しかけてきた。


彼は櫻井君。バレー部の子にしては背は低めだけど、名セッターで部長。
そして珠ちゃんの彼氏。中学からの付き合いで、バレー部の名物カップル。



「櫻井君と同じ大学行くんでしょ?珠ちゃんだけ、あっ…っていう結果になって離れたくないでしょ?結構誘惑も多いし…。」

「そんなのヤダー。だから、頑張るために将来通う大学見て、テンション上げようと思ってたんですよぉー。」

「やっぱ、楽しいコトいろいろあるんすか?」



ニコニコ嬉しそうにしながら聞いてくる櫻井君。

「あれ?櫻井君ってば、珠ちゃんの前でそんなコト言っていいの?」

「違いますよー。里緒先輩見て思ったんすよ。」

「私?なんで?」



私そんなに遊んでそうに見える?
大学とバイトの毎日で、幸せオーラなんて全く出てない気がする…。
最近なんて、瑞己の登場で疲れも溜まって、老けた気がするし。




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