天使のいいなり
でも。


悠斗先輩の隣にいるのは、私じゃない。

悠斗先輩が選んだのは…。



「もしかして、光莉ちゃんも一緒?」

「ん?あぁ…。練習だって言ったら、見たいって言い出したから連れてきた。そういえばアイツ、トイレに行くって言ったきり戻って来てねーな。迷子にでもなったか?」



やっぱり、あの後ろ姿は光莉ちゃんだったんだ。

そう、これが現実。
悠斗先輩の隣にいるのは、光莉ちゃんだ…。



ペットボトルを半分以上持ってもらい、私と悠斗先輩は珠ちゃんたちのトコロへ戻った。

ううん。
戻ろうとしたトキ、珠ちゃんたちを見ている女の子が目に入った。


あの女の子って、もしかして…。



「光莉?あんなトコロで何してんだ?みんなのトコロに行きゃいいのに。」


< 145 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop