天使のいいなり
キーンコーンカーンコーン。

授業終了のチャイム。
放課後の始まりを告げるチャイムが鳴った。



私にとっては、試合開始の鐘の音だ。

落ち着けー。
はい、深呼吸してー。


大きく息を吸った瞬間、後ろから誰かに抱きつかれた。

こんなコトをするのは、あの子しかいない。



「ゲホッ。ちょっと何…?」

「固まりすぎ。力抜いて行って来い。応援してるよ。」


うわぁ…。
そんなコト言われたら、今すぐ泣いちゃいそうだよ。


「つぐみぃ…。」

「コラ。泣くの早いよ。ちなみに、嬉し涙以外は受け付けないからね。」



コクンと頷くと、つぐみが優しく背中を押してくれた。




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