天使のいいなり
ねぇ、目の前にあるってコトは食べていいの?


「やったー!超ラッキー♪まさか、食べれるなんて思わなかったぁ。」

つぐみの目がキラキラしてる。
早々と、フォークなんか握ってるし。


「本当にいいんですか?大事な商品なのに…。」

「えっ!?やっぱダメなのぉ~?」


今度はあからさまにガッカリするつぐみ。
フォーク握りながら、泣きそうになってるし。



「気にしないでどうぞ。うちの看板娘を笑顔にしてくれたから、そのお礼。」


私とつぐみは、ゆっくりと丁寧に味わいながら、フルーツタルトを口にした。

「「んー、おいしー!!」」


2人の言葉がシンクロする。

フルーツはみずみずしいし、カスタードは甘すぎなくって。
一緒に食べると絶妙なバランス。
こんな美味しいもの食べれるなんて、幸せすぎる。

いつもお店に出せばいいのに…。


「やっぱ、ここのフルーツタルトが1番だね♪何回食べても飽きないわー。」

「つぐみってば、食べたコトあるの?」

「うん。3回?いや4回くらいかな?」


なんたる強運の持ち主…。
なんだかつぐみが光り輝いて見えてきたわ。



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