天使のいいなり
ドアの閉まる音に気づいたのか、リビングからお母さんが出てきた。


「あらあら、里緒ってばどうしたの?すごい音がしたけど。」

「へ…へ…変…な…男…に…追いか…られて…。み、水…欲しい…。」

「まったく、騒がしい子ねぇ。ちょっと待ってて。」


そう言うと、お母さんはダイニングへ行って、水の入ったコップを持ってきてくれた。




ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ。

まさに一気飲み。



「ぷはぁー。生き返るー。」


靴を脱いで、リビングへ行こうとしたそのトキ。



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