天使のいいなり
「みんな、里緒のコト心配してんだよ。早くいつもの、ほわーんとした笑い顔見せなさいよ。」


私ってば、なんて幸せ者なんだろう。
みんなの優しさが胸にしみる。
ありがとうって、何回・何百回言っても足りないね…。

つぐみの言うとおり、早くいつもの私に戻らなくっちゃ。




水野さんにお礼とお詫びを言い、私とつぐみは店を出た。


「この後どうする?カラオケでもして、はっちゃけよっか?そんで今日はウチに泊りね♪」

「うん!ありがとね、つぐみ。よーし!今日はおもいっきり騒ぐぞー!!」



ガッツポーズする私に対し、つぐみが急に立ち止まった。

ちょっと、つぐみってばどうしたのよ。
私1人、こんなポーズして恥ずかしいじゃん。
あげた手、引っ込めにくいんだけど…。


「どしたの?」


聞いてみたものの、つぐみは無言のまま。
仕方がないから、つぐみの視線を追ってみると、そこには悠斗先輩がいた。





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