天使のいいなり

私、前に進めるかな？変れるかな？

私の伝えられなかった気持ち、ちゃんと言うね。



「悠斗先輩と会えて、すごく楽しかった。高校での思い出、悠斗先輩でいっぱいなの。この場所も、ココから見上げる空も…。悠斗先輩は、何を見てるんだろって、気になって真似もしちゃった。」




悠斗先輩は、黙って頷いてくれた。

すべてを包み込んでくれるような、優しい目。
この目が、大好きだった。




「私、悠斗先輩を好きになったコト、後悔してないよ。私に幸せな気持ちをくれて、ありがとう。」




サワサワと、心地よい風が通り過ぎた。
火照った私の頬を冷やしてくれる。



「里緒は俺にとって、特別な存在なんだ。さっき、俺の真似して空見てたって言ってたけど、俺は里緒を真似して見てたんだ。なんか…、俺達似たもの同士なのかもな…。」