天使のいいなり
「お、おじゃましました。」


一礼をして、くるりとドアへUターン。
外へ出ようとしたトキ、瑞己の大爆笑がこれでもかって位、聞こえてきた。



「ギャハハハハ!!!あー、腹いてぇ。夏目くん、俺の言ったとおりだろ?里緒ちゃんって、アゴ外れるくらい口開けるから、今度数えてみて。」




目には薄っすらと涙を溜めて、お腹を抱えながら笑ってる。


はぁ?
この、バカ瑞己!!
フルーツタルトの1件で、いいヤツじゃんって見直したのに、私のコトまたバカにしてぇ。

私だって、言うトキはビシッと言うんだからね。


もう1度、180度回転。



キッと瑞己を睨みつけて。


「アゴなんか…。」

「おかえり、里緒ちゃん。」

「たっ、ただいまです。」



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