天使のいいなり
そしてそのまま私は、何が起こるか分からないブラックホールへと強制連行。


こら、瑞己!
この手を離せ―――!!




「遅かったな。明仁、何やってたん…だ…よ…。」


目が点になる夏目センパイ。

そりゃなるよね、誰だって。
男性部屋に、私が入ってきたんだもん。



「里緒ちゃんどうしたの?何か用事?」

「ボランティア。」



そう言って瑞己は、のん気にお茶なんか注いでる。


「ボランティアって?」

「えっと、違うんです。コレには深いワケがあって…。」



弁解しようと、両手を振りながら話す。

例の手にしてたモノの存在なんか、すっかり忘れて…。




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