天使のいいなり
「好き。」



そう言ったのと同時に、入り口付近からドーンという大きな音がした。


一体何が起こったの?って感じで、2人顔を見合わせた。
変質者が部屋に押し入って来たとか…?


夏目センパイが前を歩き、私はその後ろを恐る恐る付いていく。



「あっ!!」

夏目センパイの声。
覗き込むと、なんと入り口のトコロに瑞己が倒れていた。


「ちょっと瑞己!?どうしたの?」

「く…苦しい…。」


自分では動けないみたい。
急いで夏目センパイが、瑞己を布団まで運んでくれた。


「ドコが苦しいの?胸?どうしよう…、お医者さん呼んでもらったほうがいいかな…?」



瑞己のこんなに苦しんでる姿、初めて見た。
身体が動かなくって、オロオロするしか出来ない私。



「…ない。」

「瑞己くん、何?もう1回言ってみて?」

「もう…食えない…。」

「「えぇ?」」




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