天使のいいなり
乗り気ゼロの瑞己を無理矢理引っ張り、3人で似顔絵を描いてもらうコトにした。
だって…。
瑞己との『思い出』が欲しいんだもん。
一緒に過ごした時間も大切だけど、なにか『カタチ』に残るものも欲しいの。
初めて一緒に大学へ向かう途中に、話してくれたコトを思い出した。
瑞己、写真はダメって言ってたから、似顔絵ならいいよね。
絵描きさんは、倉田凪さんといって、私より2つ年上の20歳。
地元の美大に通ってるって教えてくれた。
普段はバイトをしてるけど、週末とか観光シーズンは、こうして絵を描いているんだって。
「たくさん描かないと、あたし上達しないから。路上ミュージシャンみたいなもんよ。それに、こうしてお客さんの生の声を聞けるって、すっごく勉強になるんだよね。」
私たちを見ながら、鉛筆がリズムよく動く。
「里緒ちゃんって言ったっけ?どっちが彼氏?お兄さんのほう?それとも弟くん?」
だって…。
瑞己との『思い出』が欲しいんだもん。
一緒に過ごした時間も大切だけど、なにか『カタチ』に残るものも欲しいの。
初めて一緒に大学へ向かう途中に、話してくれたコトを思い出した。
瑞己、写真はダメって言ってたから、似顔絵ならいいよね。
絵描きさんは、倉田凪さんといって、私より2つ年上の20歳。
地元の美大に通ってるって教えてくれた。
普段はバイトをしてるけど、週末とか観光シーズンは、こうして絵を描いているんだって。
「たくさん描かないと、あたし上達しないから。路上ミュージシャンみたいなもんよ。それに、こうしてお客さんの生の声を聞けるって、すっごく勉強になるんだよね。」
私たちを見ながら、鉛筆がリズムよく動く。
「里緒ちゃんって言ったっけ?どっちが彼氏?お兄さんのほう?それとも弟くん?」