天使のいいなり
<7>

●またね

楽しい時間は、あっという間に過ぎていった。



紗英ちゃんが運転する車の中で、私はあの絵を抱えながら眠っていた。

遠くのほうで話し声が聞こえる。



「そろそろ着くから、里緒ー起きなさーい。」

そう言われたと思ったら、今度は頭がぐらんぐらんと揺れる。



「なっ何!?地震?」

「里緒ちゃんってさぁ、どこでも寝れるんだねぇ。」


目を明けると、そこには瑞己の呆れた顔が。
助手席に座ってたアッキーが振り向いてきて、話に加わる。



「確かに。りおぽんって女の子らしいのに、寝るコトに関しては男らしいっつーか。」

お、男らしい…?
チビとか子どもっぽいとかは言われるけど、男らしいは初めてだわ。



「ねぇ、アッキー。どこらへん?」

「んー?あれって確か、5月くらいだったかな?学食んトコでさぁ。なぁ、遼。」



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