天使のいいなり

●サヨナラの前兆

私達３人も家に着き、車から荷物を降ろしてるトキ、紗英ちゃんの携帯電話の着信音が鳴った。

さっそくアッキーからのラブコール？
タイミング良過ぎなんだけど。



「はい、もしもし。…えっ、そうなんですか！？分かりました、今から向かいます。」


あれ？なんか違うみたい…。
紗英ちゃんの表情が、ちょっぴり険しくなった。



「なんか会社でトラブったみたい。あたし行くけど、もしかしたら今日帰って来れないかも。ちゃんと戸締りするのよ。」

「う、うん…。気をつけてね。」




私の返事も聞かず、紗英ちゃんは家を後にした。

誰もいなく、締め切ってたせいか、家の中が蒸し暑い。
窓を開けて空気の入れ替えをした後、クーラーを入れた。


お母さんは、お父さんのトコロに行ってるし、紗英ちゃんは仕事に行っちゃった…。


ってコトは、今晩は瑞己と２人っきりかぁ。




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