天使のいいなり
濃い青い空に、真っ白な雲。


このコントラストが、私は大好き。
夏が来たって、実感するの。

そう、夏の始まり…。




「ねぇ、つぐみ…。瑞己のコト覚えてる?」

「昨日もそんなコト言ってたケド、誰のコト?」

「一晩考えてた。だけどやっぱり瑞己はいて…。私、頭おかしいのかな?」

「里緒。話したいコトがあんなら、ちゃんと聞くよ。」




つぐみに話してみた。


私の前に突然現れた男の子。
未来から来た、私の息子だという男の子のコト。

この夏の出来事を…。



つぐみはただ黙って、時々頷きながら聞いてくれた。


話し終えると、私とつぐみの間に沈黙が広がる。
こんなコト言う私って、気持ち悪い?
友達やめたくなる?


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